結婚の準備 健康
健康

結婚の幸福を築く大きい要素

結婚の幸福を築く大きい要素は、夫婦ともども健康であること。
式の準備も、新生活の準備も、手落ちなく整ったところで、もう一度健康について考えて見ましょう。
このごろは、結婚前に健康診断書を交換することが常識になってきましたが、まだ割り切ることができず、こういう大事なことを“水くさい”とは、“失礼だ”とか考える傾向が特に両親にあるのは残念なことです。
本人どうしが、お互いにじゅうぶん話し合える場合は問題はありませんが、見合い結婚などで、なんとなく遠慮のある場合など、まず自分の健康診断を仲人さんを通して、相手方に届け、そのうえで相手の診断書をもらうようにするとよいでしょう。この場合、胸部のレントゲン写真撮影と梅毒の血清反応検査をします。そのほか、女性は妊娠した場合を考え、腎臓の病気をしたことのある人は、腎臓の検査を、そして、心臓の病気がないかどうかを、心電図で調べることができればなおよいでしよう。

月経とその異常

月経とは

婦人の一生を卵巣の働きの有無と強さによって分けると、次の五つの時期になります。働きが全くない時期を小児期、働きの始まろうとする時期を思春期、最も盛んな時期を威熟期、衰えようとする時期を更年期、全く働きのなくなった時期を老年期といいます。そして、月経の出現衰退も卵巣の活動と平行します。
ところで、月経があるというのはどういうことでしょうか。女性が十二、三才くらいになると、卵巣や子宮がだんだん成熟し、脳下垂体という、頭にあるホルモン分泌腺の活動も始まります。このホルモンの作用で、子宮の内側の壁を作っている粘膜も次第に厚くなり、血管も多く入り込んでハ海綿のようなフワフワな柔らかい状態になります。
妊娠が成立するときに、精子と結合した卵子、つまり受精卵が、この厚い粘膜に着床して、成長するわけですが、妊娠が成立しないときには、この粘膜は多くの出血とともに子宮外に排出されます。これを月経とよぶわけです。

正常月経
①初潮の時期月経がはじめて見られることを初潮といいますが、日本の女性では、たいてい十二~十四才の間にあります。初潮は、生活状態、栄養状態、気候風土に左右され、かなりの遅速があります。

②月経の型と経過月経が何日目にめぐって来るかを周期といいます。
周期、月経がつづく日数、月経量などには、かなりの個人差があります。周期には、二十八日型、三十日型などが多く、日数は二、三日の短いものから七日くらいの長いものまでありますが、五日前後というのが普通のようです。
始めの二、三日は量が多く、四日目ごろに一度なくなり、五日目にまたあって、それで終わるという型です。

③月経血の性状と量血管から出る普通の血液は、そのままにしておくと、すぐ固まりますが、月経血は、長くそのままにしておいても固まりません。血のかたまりや魚のはらわた状のものをまじえているのは病的です。
量は、五〇〇㏄内外が正常です。

④月経時に感じられる違和月経時、または月経の始まる一週間くらい前から月経時にかけては、多少とも、全身または局所に違和を感じるもので、全くなんともないという人は少ないのです。けれども、それが度を越している場合は病気で、月経困難症とよび、約二割くらいの婦人に見られます。

異常月経
①初潮が非常に早い場合とおそい場合
(イ)早発月経非常に早く現われる場合で、病的なものは十才以前の幼少女に反復して出ます。性的早熟徴候で、卵巣や脳下垂体に腫れ物ができ、ホルモンが早期にたくさん分泌されるときに見られます。
(ロ)晩発月経十八才を過ぎても月経の来ない場合で、性器、ことに卵巣の発育が悪いときに起こります。栄養不良、心臓病、結核、梅毒なども原因となります。
しかし、身体には異常がなくて、十八、九才ごろはじめて月経があり、その後、正常の妊娠、分娩をくり返す人もあります。治療法は、後に述べる子宮の発育不全や、無月経の場合と同じです。

②無月経
月経が全くない場合を無月経といいます。妊娠中や産後は、月経を見ないのは当然ですが、病的なものでは、次のような場合に、無月経となります。
(イ)脳下垂体や卵巣からのホルモン分泌に故障があるとき。たとえば、卵巣を両方とも摘出したとか、卵巣にレントゲンをかけたどかいう場合。
(ロ)子宮に病気があるとき。たとえば、子宮粘膜の結核。
(ハ)全身的な病気があるとき。たとえば、伝染病、中毒症、栄養障害がある場合。
無月経は、以上あげたような原因をさがして、それに適応する治療が必要ですが、原因のはっきりわからない場合もあります。この場合は、全身的には栄養を改善し、ホルモン療法を根気よくつづけなくてはいけません。

③月経が少ない場合(過少月経と稀発月経)
規則正しい月経があっても、月経量が非常に少ない場合を過少月経といい、三カ月あるいは四ヵ月に一度というように、長い間隔をおいてある場合を稀発月経といいます。両方とも、卵巣機能に故障があるのが原因で、治療は無月経の場合と同じです。

④月経が多すぎる場合(月経過多と頻発月経)
周期が正常で、月経量が多い場合を月経過多といい、月経の問隠が非常に短い場合、たとえば一カ月に二回、ニカ月に三回というようにある場合を、頻発月経といいます。
原因としては、まずホルモン分泌異常が考えられますが、そのほか、子宮後屈、筋腫、便秘などがあげられます。治療としては、まず原因を除き、ホルモン療法を行なわねばなりません。

⑤月経困難症
月経のあるたびに苦痛がひどく、臥床、服薬を必要とするものを月経困難症といいます。全身倦怠感、頭痛、吐きけ、嘔吐、便秘などの全身症状と、下腹痛、腰痛などの局所症状とがあります。
普通は、月経開始前に苦痛が多いものですが、月経が始まってから苦痛のある人もあります。
治療法としては、子宮発育不全、卵巣機能不全が原因のときは、ホルモン療法を、子宮後屈、子宮口の狭窄が原因の場合は、手術を必要としまナ。全身的な場合には、体質、栄養の改善、または全身強壮療法を試みます。
痛みをおさえるため、そのときだけの鎮静剤や麻酔薬などを、乱用しないようしたいものです。